ベルビエBervierからメリゲンMerligenへの移動

8月10日(土曜)ベルビエからメリゲンへの移動日


あいにく朝からスイス全土で雨模様。ベルビエも小雨交じりの雲の中。9時5分のバスで下り、もうすっかり慣れたマルティニへの鉄道を辿る。サンブランシェでの直通運転は一本おきにル・シャベル方面とオリシーエーユOrsieres方面とで交代しているようだ。マルティニで荷物をライゼゲペックでツーンThunに発送し、私達はモントルーからゴールデンパスルートでツバイジンメンに行き、シュピーツ経由でツーンに向かうことにする。

雨は本降りになりスイスでも一番スイスっぽい美しいルートと言われるゴールデンパスを堪能することは難しそうだが、初めてのルートでなので少しは楽しみである。荷物は反対のブリークを経由、一回の積み替えてで十分早く届くはずである(と思ったのが後で問題となったのだが)。

このルートには氷河急行やベルニナ急行と並んで有名なパノラマ急行が走っている。しかし、今回は乗り換え時間の都合で敢えて普通列車を選んでみた。普通と言っても所要時間はほとんど変わらない。3両編成の普通列車には一等は一両の半分のみ。6列×3席の定員だが乗っていたのは他に二人のみ。全線を乗ったのは私達だけだった。パノラマの先頭車は確かに眺めが良いだろうが、普通の席であれば何もパノラマ急行でなくても十分ゆったりと楽しめると思った。

11時5分にモントルーを出発し、レマン湖を望む丘陵を登っていく。この眺めは素晴らしい。対岸にはフランスのエビアン方面も見え、ローヌ谷のU字型が氷河時代を思い起こされる。その後しばらくは森林地帯を走るのであまり眺めはよくないが、シャトーデー、グシュタードと進むうちに緑の牧場にシャレー風の小屋小屋といったいかにも典型的スイスの風景が左右に展開されていく。

ツバイジンメンへの下りの眺めもジオラマの様だ。12時58分に到着。その後シュピーツを経由してツーンまで乗り継ぎで到着した。シュピーツ〜ツーン間はメイン鉄道ルートである上に週末も重なり多くの旅行者が行き来している。

ツーン駅で荷物の到着を確認。「まだ来ていない、あと2時間たったら来てくれ」との言葉で、やや遅い昼食を簡単に食べた。駅の前にあるビルの2階のカフェテリアで「TEPPAN」という名の料理を注文した。日本でいう肉野菜炒めのような焼き物で醤油味風だった。料理人が日本語を少ししゃべれるのので多分彼が考案したものだろう。妻は気にいった。

その後、ツーン名物の二階建て商店街を散策した後、再び荷物を受け取りに駅に戻った。言われた2時間にはまだちょっと時間があったが、私の荷物が出て来た。しかし、妻の荷物は届いていないとのこと。同じ時間に同じところで預けたのになぜ?妻が係員にドイツ語で訪ねてみるが係の人も不明。窓口の女性受付に言ってくれたが、女性係員は「期限は30時間の契約であるので、明日また来てくれ」とつれない返事。しょうがないので窓口の前のベンチに座ってブリークからの列車を待ってみることにする。

しかし、次の列車でも来ず、妻は泣きべそ状態に・・・。見かねた男性係員がいろいろと問い合わせてくれて、どうやら妻のバックはブリークではなく、ローザンヌからボーンに回ってツーンに来る途中だと。なぜ、時間のかかるローザンヌ経由なのか、なぜ私の荷物とは別になったのか、なぜボーン(ドイツのボン?)なのか、疑問は多々あるが、ともかく15時40分頃ツーンに到着するという話があった。とてもありがたい親切だった。

ちなみに、どうやらスイスドイツ語?ではベルンのことをボーンと言うらしい(と聞こえる)。ようやく6時前に列車が着いたようで、親切の男性係員は最初に妻の荷物を運んで出して来てくれた。これで一段落。しかし、ライゼゲペックには毎回いらいら、やきもきさせられる。使い方を再考せねば、と思った。