エモッソン湖Lac D'emosson

 
マルティーニ・シャモニー間のMC鉄道
セントバーナード犬の故郷もこの付近
ル・シャテラールLe Chatelard駅
極限まで減量化したケーブルカー車体
拡大して見るとわかりますがケーブルが線路ではなく、空中をはっている!!これって、ロープウエイとの間の子?
1920年に建設された世界最急勾配のケーブルカー
中間でのすれ違い
上の駅シャトー・ドーChateau d'Eauでミニ列車に乗り換える
スランス系のご家族 持参していったディズニーグッズが子供に大受けした
ミニ列車の運転は少年がやっている 
続いて、これまた小さなロープウエイに  左の写真の車体止めの下は数百メートルの断崖
ロープの細さが心細い 肝心の目的地エモッソン湖は霧(雲)の中
Lac d'Emosson エモッソン湖散策

8時20分のバスでベルビエを出て、マルティーニを9時40分発のシャモニー行きのMC鉄道に乗車。30名程度が3両に別れて乗っている。等級は無いが横4席の室内はとてもきれい。

エモッソン湖に登るケーブルカーはル・シャテラールLe Chatelardで下車するが、この駅は通常は通過となり、降りる人がいたときのみの停車となる。そのことは知っていたので走りだしたら車掌さんに言えばいいな〜と思っていたところ、最終車両に乗車したものの車掌さんは不在のワンマン運転。しかも、前の車両とは通路が連結されていず、あわてて途中の駅に停車したときに先頭車両の運転手さんのところに飛んで行って止めてくれるようにお願いした。

結果的にその駅で下車したのは私達だけだったので、誰か降りるだろうとほっておいたら次の駅まで運ばれていた。時刻表に×印の付いている駅で降りる場合は出発前に言っておいた方が良いと反省。

列車は左右に深い谷を眺めながら、ル・シャテラール駅に10時22分に到着。下車したらわざわざ運転手さんが私達が下車したことを見にきてくれて、ケーブルカーの乗り場を教えてくれた。特に地方では何事も親切な仕事の人が多い。

あいにく天気が悪くまだ降り出していないものの上は雲に隠れている。しかし、登ってみることに変わりはない。切符売り場で往復44フランの切符を購入。これでケーブル、ミニ列車、ミニケーブルの3種類を往復できる。ここでも切符売り場のおじさんが親切に日本語のパンフを持って来てくれた。

さて、その最初のバルブリーヌ・ケーブルカーFuniculaire De Barberineであるが、聞きしにまさる急角度で線路が上に延びている。

全長1300m、高度差692m。世界最急勾配のこのケーブルカーは1920に建設されたそうである。最大87%というから斜度は40度なのだ、ほとんど垂直に見える。なにせケーブルカーのケーブルが線路をはっているのではなく、空中高く延びている。駅はやや斜度が低いので車体が前のめりになっているが、斜度が高まるとこれが丁度良いことになるのだろう。

天候のせいもあるのか乗客は私達とフランス語のお父さんと子脇に供二人。若い女性の添乗員がフランス語でさかんにお父さんと説明のやりとりをしている。私達にはほんの少し英語で解説。何回かの急角度を越えて上の駅シャトー・ドーChateau d'Eauに22分かけて到着。

すぐ隣にパノラマ列車の駅があり、とてもかわいい赤いトロッコ列車が並んでいる。一車両14名乗り程度で席は横2名。屋根や窓はない無天蓋車で雨よけにビニールをかぶっている。はっきり言って遊園地のミニ列車の方がはるかに立派である。ケーブルカーとは連携運転されていて、すぐに出発。乗客は同じ5名。ここは少年による運転と聞いていたが、確かに中学、高校程度の少年が運転手と車掌をつとめている。電池式の電気機関車に曳かれゴトゴトと低速度で進行していく。進行左側が崖。チロリアンハットをかぶった少年の運転にまかせるしかない。幾つかのトンネルも通り全長1650m、約10分で終着。

ここでは赤いミニケーブルカーが待ち受けている。定員10名。ケーブルカーの駅とは名ばかりで崖に張り出した形で乗り場がある。本当に車止めの先は切り立った崖で、もし止まらなかったら空中に大きくジャップすることになる。全長260m、高度差140メートル、最大勾配は73%、2分の乗車である。ここに11時20分頃に到着した。最初のケーブルカーが10時40分に出ているから、かれこれここまで1時間ほどかかったことになる。

しかし、山頂駅ラ・グーラLa Gueulazはあいにく雲の中(中にいる人には霧に見える)。エモッソン湖も全く見えず、小雨も降り出したし、寒いのでレストランに逃げ込みスープで軽い昼食。晴天であれば見えるはずのモンブランを初めとしたフランスアルプスの写真を恨めしく見ながら時間を潰す。

山頂駅からは12時過ぎにバス便もあるが、往復切符を買っており、もう一回楽しみかったので12時10分からの下りルートに乗ることにした。

フランス語圏の御夫婦と子供二人の都合6名で下っていった。毎回、ディズニーグッズを持って行き、気に入ってくれた子供にプレゼントしてくるが、今回はこの二人の子供がミッキーのイルミネーション玩具を真っ暗なトンネルの中で点灯したら大変受けてくれたのでプレゼントした。お返しにご両親から小さなアーミーナイフと旦那さんのお仕事?のスリッパをいただいてしまった。

13時15分に下の駅につき、駐車場のクラッシックカーを羨望の目で眺めつつ13時34分の列車に乗った。