フルカ峠蒸気機関車
Dampfbahn Furka-Bergstrecke

かつてこの路線は「氷河急行」の名の元になったローヌ氷河の脇を通過するものだった。 しかしながら、峠は厳しく、特に冬は路線の閉鎖を余儀なくされ、 東西はここで分断されることになってしまっていた

それでは困るとFO(フルカ・オーバーワルト社)はその下に15Kmの長大なトンネルを掘った。 トンネルの完成とともに鉄道の行き来は困難なくなったが、氷河は全く見えなくなってしまった。

その後、この路線は線路も撤去され荒廃の一途を辿っていたが、 それを惜しんだ鉄道ファンらが、なんとかこの路線を復活させようと 路線をFO社から借り受け、ベトナムに移籍していた往年の機関車を買い戻し、鉄路を張り直した。

その努力は年々少しづつ成果をあげ、リアルプ駅からの路線も徐々に伸びて、 ようやくローヌ氷河を望めるフルカ峠を越えることが出来たのはつい最近のこと。

現在は最終的に残された部分であるオーバーワルトまでの路線を工事している。 ボランティアによる、この復活物語は多くの人の共感を呼び、毎日、多くの人が訪れている。

 
リアルプ駅での出発準備風景
スイスの昔からの重工業都市ウィンタートゥアで1914年に製造された
運転手さんも楽しそう
一等車内 定員12名と小振りだがこんな列車にも1等があるのが面白いというか本物っぽい
トンネルに入ったときは窓を閉めないと大変なことになります そんな大慌ても楽しい
最初の停車駅「ティーフェン・バッファ」駅での小休止。機関車も給水。
この車掌さんもボランティアなのでしょうか?とても優しい、親切な方でした
左右にカーブしながら峠に向けて登って行きます。この日は4両編成で運航していました。線路脇の花もきれいです。
峠の駅「フルカ」にて約20分の休止
売店があり、簡単な食事や飲み物をとることができます
峠を越えるといよいよローヌ氷河が見えてきます
しかし、温暖化による後退の為上の方にほんの僅かしか見えません
現状の終着駅グレッシャー駅で機関車は向きを変えて戻る準備をします。手動のターンテーブルとは恐れ入りました。
かつてはこの教会の手前まで氷河が押し寄せて来ていたそうです
グレッチャーからオーバーワルトまでは未開通なのでバスで移動します
1990年の最初のスイス旅行での同駅。ベンチと黄色の時刻表が無くなり、鉄道会社名と駅名看板が変わった以外は昔のままです
昔の絵葉書
 

●幾つかのコメント●

当日、現場で乗車券購入したが休日等は混む恐れあり。 可能ならば事前に購入しておいた方がよいだろう(各駅で可)。

スイスパスや現地の観光パス等提示で2割引となる (スイスパス自体は使えない路線)

特に1等の場合は座席数少ないので注意。 1等に乗る価値があるかどうかは微妙だが 窓の独占や専用のデッキの利用も出来るので写真撮影には便利。 その他、特に優遇サービスはない

座席はリアルプ発の場合は右側が良い。 ローヌ氷河も右側に見える

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