本で見掛けた
ギリシャ神殿風建築
(ギリシャ君) 
国内編 2
市川市・個人宅
散策の途中でみかけたとある個人宅。 「お宅はギリシャ神殿のデザインですね?」と聞いたら、恐らく「え〜、我が家はそんな大それたものではありません」と返って来るのでしょう。 しかし、コラムはないものの、三角形でしかも下が切れているペディメント(ブロークンペディメント)はいかにも・・・の形。 まあ、下が切れているのは照明が当たりやすいためだけだったりはするのかも知れないが・・・・。

岐阜県・二葉御殿
(F氏からのレポート)
川上貞奴が名古屋大曽根の「川上絹布(株)」の女社長となり、15歳の頃から旧知の仲であった電力王福沢桃介とともに暮らして邸宅だそうです。
ポーチは荒い石作りのようですが、和洋折衷の全体の作りの中で、若干ギリシャ神殿がイメージされる。
日本金属株式会社
(AJさんからのからのレポート)
東京・港区。とこれはコラムの存在といい、大きく目立つペディメントの存在といい、あきらかにギリシャ神殿のファサードですね
 
旧村井銀行入口
(AJさんからのからのレポート)
東京都中央区・日本橋にあった旧東海銀行のビルの一角に そのまた昔からあった村井銀行の 入口が埋め込まれ、保存されている。コラムはなく、ペディメントが神殿の面影を残す
東京港区・慶応大学
(AJさんからのからのレポート)
全体的にはギリシャ神殿というよりは西欧教会の様式と言えるでしょう。 特に真ん中の先がとがったアーチ(ポインティッド・アーチ)は ゴシック様式の教会堂建築の最大の特徴でもあります。しかしギリシャ神殿風の柱は教会にも多々取り入れられています。コンポジット様式に近いキャピタルを持つコラムが 威厳と荘厳さを醸しだす

名古屋市・市政資料館
(F氏からのレポート)
大正11年(1922)建設された「旧名古屋控訴院地方裁判所区裁判所庁舎」だそうです。 全体的には新しい時代のネオ・ゴシック様式ということですが、 両渦巻きのイオニア形式に似たコラムを持ちます

東京中央区・日本銀行本店
(AJさんからのからのレポート)
銀行の中の銀行である日本銀行は権威の権化。 神殿の中にもう一つの神殿がみえるデザインはその現れか。 小さな神殿(市中銀行)を大きな神殿(日本銀行)が守っている構図? 基本的建築様式はバロック調。 コラムのキャピタルは遠目にはコンポジット形式に見える

東京中央区・三井本館
(AJさんからのからのレポート)
複数階を連ねる太いコラムが威厳を高める。 キャピタルはコンポジット様式(両渦巻き枕形+アカンサスの葉)をベースとするも 本来、アカンサスの葉がある部分に何かの花があしらわれたり、 その下にはニョキニョキとささくれ節?が出たりしている。 なお、この建物の入口を入った室内の造形も 太い柱が林立し、いかにも旧財閥といった重みが広がる



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