コッヘム Cochem

モーゼル川を100Km程度逆上ったところにある町。 ローマ時代から人が住んでおり、866年に町名が記録に残っている。町の印象としては同じモーゼル川にそったベルンカッスルBerncastelによく似ている。
(訪問・撮影:2010年7月ライン川~モーゼル川クルーズの途中にて)

 
モーゼル川には観光船やクルーズ船が停泊し、川に沿って彩られた建物が並ぶ。橋の袂のモニュメントには866年からの歴史が刻まれていた。
町を見下ろす丘にあるThe Reichsburg Castle
11世紀位にこの場所に建造が始まり15世紀当たりに姿が決まったらしいが、1689年にフランス軍より破壊され、19世紀になり実業家に買われネオゴシック様式の姿て再建された。配置は真ん中にキープ(主建屋)を置き、回りを城壁で囲った初期の中世の城砦の形をとっている。
石落しや狭間、内部空間などは戦闘用ではなく装飾用として作られており、各部屋には美しいガラスや意匠が施されている。現存の窓が当時の窓かどうか不明だが、当時は大きな板ガラスが造れなかったので、瓶の底の様な小さな丸ガラスを寄せ集めて鉛などでつなぎ、この様な大きな窓を造った(ロンデル窓と言う)。
城のテラスからの眺め  右:モーゼル川下流方向(ライン川につながる)左は上流方向で旧市街は教会堂の付近
聖マルティン・コッヘム聖堂Sankt Martin Cochem    中規模の教会堂だがステンドグラスからの光が大変美しい聖堂。窓は尖頭アーチのゴシック様式だが全体的には特定の様式感を持たない。
町には市壁が構築されていたが現在はその城門の部分Endert gate Towerが残っている
この町もたびたびモーゼル川の氾濫に襲われており、その記録が幾つかの家の壁に残されている。右写真の一番高い水位は1993年12月23日の記録。一階部分は完全に水没する。
旧市街の中心にある市場Marktの広場    周囲にはドイツ風のハーフティンバー(半木造)の家がきれいに並ぶ
マルクト広場から四方八方に小道が伸びているか、各々は短く、旧市街全体も広いものではない。洒落た建物や飾り物が多く、目を楽しませてくれる。
旧市街を少し外れたところに裏山に登るリフトCochemer Sesselbahnがあった   数分で山頂に到着し町やモーゼル川がよく見渡せる
上流方向  左側の山がまるで大きな堤防の様に連なっている
乗船して来たリバークルーズ船が停泊している。  ここも南斜面はブドウ畑が並ぶ